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無届け老人ホーム、病院が紹介「7割」…身寄りない低所得高齢者をやむなく

都道府県などへの届け出をしていない違法な「無届け有料老人ホーム」を対象とした調査で、7割の施設が、病院やケアマネジャーから入居者を紹介されていたことがわかった。

 無届けホームは一般的に費用が安く、医療・福祉関係者が、身寄りのない低所得の高齢者をやむなく紹介する例が多いとみられる。

 調査は、高齢者住宅財団(東京)が2016年11月、全国の無届け有料老人ホーム692か所に調査票を送り、32・5%の225か所が回答した。

 高齢者がどこからの紹介で入居したかについて複数回答で聞いたところ、最多が「病院や診療所」で70・7%。高齢者の介護プランを作る「ケアマネジャー」が68・9%、高齢者の総合相談窓口である「地域包括支援センター」が42・7%と続いた。「入居者の家族」が35・6%、「行政窓口」が8・9%、自治体の「福祉事務所」も6・2%あった。

 また、入居の動機(複数回答)については、「一人暮らしで家族などの支援がない」が66・7%、「病院から退院後、自宅に戻れない」が62・7%と上位だった。

 同調査によると、無届けホームの平均費用は月約10万5000円。届け出されたホームと比べ約2万円安い。神奈川県内の女性ケアマネジャー(52)は「医療機関や介護関係の事業所には、無届けを含め有料老人ホームの事業者がよく営業に訪れる。自治体に確認して無届けとわかっても、より安いところを紹介せざるを得ない実態がある」と話す。

 同財団の高橋 紘士ひろし 理事長は、「医療や福祉の専門家が違法なホームを紹介するのは望ましくない。国や自治体は低所得者の住居確保に力を注ぐべきだ」と指摘。厚生労働省高齢者支援課は「届け出されなければ、行政が実態を把握するのが難しく、事故や虐待などがあっても入居者を保護できない」と話し、自治体に届け出促進を呼びかけている。

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