記事一覧

「専業禁止」「複業推進」企業の働き方は"幸せ"なのか

171202-1.jpg





(Yahoo!ニュース「PRESIDENT」・12/02)

先日公開した「『副業』をバカにする社員がむかえる末路」には、多くの反響が寄せられた。「副業推奨は時代の流れ」という声があった一方、「一部の人だけの話」「実感がない」という声もあった。そんな中、企業理念として「専業禁止」をうたう企業から「現場を見てほしい」という連絡が届いた。「専業禁止」とはどのような働き方なのか――。

■最初は社員も戸惑った

 東京、代官山。エンファクトリー社は、東急東横線の駅からほど近くにある。従業員数30名、2011年に総合生活情報サイト・オールアバウトから分社化したまだ若い会社だ。EC・WEB受託開発を主な事業として展開している。

 エンファクトリーのユニークな点は、2011年の分社化当時から「専業禁止」をうたっていることだ。一見すると、かなりインパクトのあるワードだが、エンファクトリーでサービスマネジャー兼チーフデザイナーを務める藤生朋子氏は「当初は社員たちにも戸惑いがあった」と振り返る。

 「社として専業禁止を打ち出した当時、それをポジティブに受け止める社員とネガティブにとらえる社員、その割合はまあ半々でしたね」

 「専業禁止」は、イマドキの企業で働く社員から見ても、目新しい取り組みだったようだ。

■「ローカルプレナー」という働き方

 エンファクトリーは、ウェブサイトの受託開発以外にも、さまざまな事業を行っている。そのひとつが「複業家」の支援だ。エンファクトリーの「事業概要」には、以下のように記されている。

----------
これからの時代のローカルプレナー(専門家、フリーランス、つくり手、パラレルワーカーなど)に、対顧客向けのブランディングや広報、提携企業とのマッチングやネットを使った商品やサービスの取引など、様々なマーケティングサービスを中心に展開しています。
----------

 少し説明が必要だろう。ローカルプレナーとは、「ローカル」(地域)と「アントレプレナー」(起業家)を組み合わせた、エンファクトリーが生み出した造語。つまり、人と人がじかにつながる規模で働く、経営意識を持った個人、と考えることができる。その担い手として想定されるのが、専門家、フリーランス、パラレルワーカーというわけだ。

 フリーランスと言えば、ライターやデザイナー、プログラマー、士業などの「専門的な自営業」または「クリエイター」というイメージが強い。しかし、現在では営業や保守・管理など、フリーランスという働き方はさまざまな職種に広がっている。


 フリーランスなら、デザイナー兼プログラマー、営業兼イラストレーター、他にも飲食店経営兼ライターなど、多彩に働き方をデザインすることが可能だ。そして、パラレルワーカーとは、シンプルに言うと、複数の仕事を同時に行いながら、収入源も複数持つ働き方のことをいう。

 一方で、組織人に比べ顧客との出会いや、チームを組んで働くこと、資金調達の面などで難しいことも多い。彼ら、彼女らの行っている仕事を消費者に伝えたり、つなげたり、支援をすることが、エンファクトリーの事業だということだ。

■事業としても「複業家」支援を行う

 つまり、同社は、自社で「専業禁止」を施策しているだけではなく、事業として「複業家」の支援を打ち出しているのだ。すでにしばしば登場した、この「複業」という言葉については、後ほど説明したい。

 エンファクトリーは、さらにこのミッションの実現に向けて「チームランサー」というコンセプトを事業化した。チームランサーとは、フリーランス、パラレルワーカーなど、規模は小さいが質が高く優良なビジネスを行う「スモールビジネス」を営む人材が、互いの能力を補完する最適なチームを組み、チームとして生産性を高め、活躍できる環境を提供するサービスである。

 このように、時代の変化をいち早くとらえて「専業禁止」を謳い、新たなサービスを次々と打ちだす同社だが、果たしてその内実はどうなのか。

 専業禁止の仕掛け人・社長の加藤健太氏に、直接話を聞いた。

■副業は手段であり、目的ではない

 ――「専業禁止」とは、面白い考え方ですね。

 【加藤】たしかに、「専業禁止」を打ち出す企業はエンファクトリーの他に知りません。昨今は「働き方改革」が叫ばれていますから、取材も多いんですよ。ついこの間も、テレビ局が取材に来ました。またパナソニックをはじめとした大企業や、官公庁からも、当社の「働き方」や「人事制度」について話を聞きたいと担当者がやってくるんです。しかし、実際に話してみると、あまりにもわれわれとは認識がかけ離れていると感じることが多いんですよね。

 ――「認識がかけ離れている」とは、どういうことですか? 

 【加藤】エンファクトリーでは、社として「専業禁止」を打ち出すとともに、副業という働き方を社会に広めていきたいと考えています。これは、時代の必然だと思うんですよね。


――時代の必然というと? 

 【加藤】かつては、ひとつの会社でサラリーマンとして頑張って働いていればOKという時代でした。しかし現在は「自身の人生をデザインできる力」が必須になったと思うんです。この「自分の人生をデザインできる力」を、私は「生きる力、活きる力」と呼んでいます。

 「生きる力、活きる力」は、さまざまな機会、接点、縁など、さまざまな「en」を持つことで生まれます。これが社名のエンファクトリーの由来にもなっています。そして、弊社で専業禁止を打ち出したのは、「生きる力、活きる力」を養うための機会を提供するためでした。

■「本業が複数ある」という働き方

 【加藤】当社では副業を「複業-主業」として捉えています。これまでは「本業-副業」のように、本業があって、副業は小遣い稼ぎという位置づけが多かったと思います。当社のいう副業とは「複業」、つまり「主業が複数ある」というイメージです。ただし、副業そのものは手段であり、目的ではありません。言ってしまうと、専業禁止は単なる「バズワード」。そもそも専業禁止を制度化することは難しいですし、実際のところ、厳密に禁止はできないですよね。

 ――そうですか。やはり「専業禁止」は、社内で共有している考え方、あるいは社の理念であって制度ではないのですね。たしかにエンファクトリーとの雇用契約とは別に同社または他社と業務委託契約を結べば、「複業」は可能とはいえ、「専業禁止」とはまた別の話です。人事制度の面から見ても、専業禁止を制度化するとなると、専業する自由や権利を奪うことにもなりかない。しかし、メッセージとしては強烈ですし、意味がありますね。

 【加藤】ええ。ただ、ひとつだけルールを定めています。副業をする場合は、その情報を会社に対してオープンにするということ。オープンにすることで、エンファクトリーの仕事をおろそかにすることができなくなる、副業をしていない社員にとっても刺激になる。そうすることで、副業にチャレンジする社員と会社、社員間に「正のスパイラル」が生まれるんです。

 ――なるほど。「専業禁止」を強く打ち出し、あえて副業を勧めることで、エンファクトリーでの仕事を磨くことになるわけですね。ほかにもメリットはありますか? 

 【加藤】そうですね。企業勤めのサラリーマンの収入は、将来に向けてますます不確実、不透明になっています。しかも福祉や医療などへのコストはさらに増大する恐れがある。そうなると複数の稼ぎ口を持っておければ、突然収入がなくなるというリスクを分散することができるはずです。

 それに、大企業に勤めるビジネスパーソンでも、30歳くらいになれば、その組織における将来のポジションは分かってくるはずです。そんな環境において、自分のいま働いている企業以外のところで、自分で仕事をとってきて、回してみて、その分の税金を払って、というような経験を積むことは、自らの「生きる力、活きる力」を活性化させます。副業は、将来に向けて自分の人生をデザインしていくという「感覚」を養うことにつながるはずです。

■デメリットは「ありません」

 ――では、実際に副業で活躍している人材はいるのですか? 

 【加藤】社員30名のうち、12~13名は副業をしています。特に活躍している社員は、テレビでコメンテーターなどもしていますから、もしかしたらご覧になったことがある人もいるかもしれません。

 ――たとえば同社のサービスディレクターである高荷智也氏は、備え・防災アドバイザー/BCPコンサルタントとして、防災に関する講演や執筆、コンサルティング、WEBメディアやECサイトを運営している。また、カスタマーサポートを担当する山崎俊彦氏は、パグやフレンチブルドッグなど短鼻の犬種に的を絞った犬用の手作りグッズ・洋服のインターネット販売を手がけている。そしてエンファクトリーの副社長である清水正樹氏は、動物(ハリネズミ)カフェ運営、ギフトカードシステム提供、新規事業コンサルティング業務を手がけている。冒頭でコメントを紹介した藤生氏によれば、なかには副業の稼ぎが本業の稼ぎを上回ることがある社員もいるそうだ。

 ――専業禁止を打ち出して6年間。副業にデメリットを感じるところはありませんか?  せっかく育成コストをかけた人材が、他社でその能力を利用したり、独立したりすることもあるわけですよね。

 【加藤】うーん。よく聞かれるんですよね。でも、正直、デメリットは何も感じないんですよ。副業が主業となり、当社から独立していった社員とは、業務提携すればいいわけですから。独立できるくらいの能力がある社員、自分で活きる力をデザインできる人と働けたほうが、結局、メリットは大きいじゃないですか。

 いずれにせよ、これからの企業価値に占める、価値ある資産の比重は、ますます無形資産、つまり人的関連資産に移っていきます。弊社としては、人的関連資産の在り方を「持続・断続・適時」として考え、常に個人と会社、双方にとってプラスになるような関係性の構築を目指してきましたし、これからも突き詰めて行きたいと考えています。


■人事施策の転換で現れる「5箇条」

 筆者は常々、これから会社と社員の関係は大きく変わると述べてきた。そして人事施策の転換にともなう関係性の変化は、具体的に次の5箇条に表れるとした。

・兼業奨励
・休暇奨励
・残業なし
・異動なし
・定年なし

 詳しくは拙著『日系・外資系一流企業の元人事マンです。じつは入社時点であなたのキャリアパスはほぼ会社によって決められていますが、それでも幸せなビジネスライフの送り方を提案しましょう。』(すばる舎リンケージ)をご覧いただきたい。エンファクトリー社の「専業禁止」は、この兼業奨励が進んだカタチだと言える。

 加藤氏に「副業の定義や範囲をどう捉えているか? 」と尋ねたところ、「単にメインの働き口を補うという意味の『副業』を越えて、『主業』をいくつか持つという意味の『複業』という言葉を使いたい」と応えた。これには筆者も賛同するところだ。

 筆者のまわりにも、このように「複業」をしている人材が多くいる。もちろん筆者も複業者の一人としていくつかの企業やエージェントと連携して日々仕事をしている。

 そして筆者は、大企業で働くビジネスパーソンにも、文字通りの「副業」やそれをさらに推し進めた「複業」にチャレンジしてもらいたいと考えている。

■最初から副業ではなくまずは実務能力を

 だが、副業をはじめる時期には条件がある。

 それは、最低でも入社後3年間は副業を控えたほうがよいということだ。願わくば30歳くらいまではわき目もふらずに目の前の仕事に没頭してほしい。

 それはなぜか?  新卒で入社して30歳を迎えるころまでは、実務能力を開発することを何より優先してほしいからだ。ビジネスパーソンにとって必須の実務能力を育まずに副業をはじめると、のちのち足をすくわれたり、壁にぶち当たったりすることになる。

 新人または若手社員といわれる3年間に実務能力を鍛えておかないと、以降のキャリアがきつくなる。日本の人事システムでは、入社して3年が過ぎるころには自動的に昇格する。そのときは実務能力とはまた別の能力(ヒューマンスキルなど)で勝負しなければならなくなる。

 新たなステージで、いくらヒューマンスキルを磨こうとしても、ベースに実務能力がなければ、「単なる口八丁手八丁の人」になってしまうのだ。


 エンファクトリーの藤生氏も、「新卒採用の面接で、最初から副業をしたいと言われると違和感はあります」と言う。加藤氏もうなずきながら、「会社に尽くしてほしいとはまったく思いませんが、まずたしかな実務能力を、なんでもいいので身につけてほしい。それを使って複業家になっていくほうが、キャリアとしてもうまくいくと思うんですよ」と続けた。

 一度身につけた実務能力には汎用(はんよう)性があるから、以降、どんな仕事を選択しても通用する。一方で、たしかな実務能力がないと、どこに行っても通用しないということなのだ。

■「専業禁止」は本当に幸せなのか? 

 前回記事で詳しく書いたが、今後、エンファクトリーが掲げるような働き方をする個人、そしてそれを推奨する企業は増えていくだろう。このあり方は、ひとつの企業(村)に過剰適応したり、過剰に依存せざるを得ない状態に追いやられたりするより、はるかに幸せなのではないだろうか。

 だが、やはり自由と自己責任のもと、自分のキャリアを自分で経営することに、抵抗感やある種の恐怖を覚える方もいるだろう。経営には常にリスクがつきものだからだ。「専業禁止」のエンファクトリーの社内でも、働き方への考えはさまざまだ。

 若手や中堅の社員に話を聞くと、「専業禁止とは言いますが、副業は自分の身の丈にあったことからやっていけばいいと思います」「この働き方は、居心地のよい場所、やり方で働きたいという、誰もが描く理想を表現しようとして出てきた、ひとつのカタチにすぎないでしょう」といった声があった。

 別に焦って副業をはじめる必要はない。なにより自分にあった働き方を追求すれば、まずはそれでよいのだ。ただ、社会全体で「複業」という働き方が広がっていくのは間違いない。それに対応できるかどうかが、人生を左右することは肝に銘じたほうがいい。

引用元 https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20171202-00023823-president-bus_all&p=1



上記記事については、全く同意見で賛同いたします。

私も、統合失調症を患わなければ、「複業」の道を進んでいたでしょう。

今も既に障害者ながら、「複業」の道を歩んでいるのかもしれません。まだ成功はしていませんが....(´∀`*)



↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
ブログ復活comでの考察をご覧くださいm( _ _ )m
↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑


↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓↓
病気になってわかる人生の歩み方!
健康な時に読んでおくだけで儲けもの!

↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑




ブログランキングに参加しています。
1クリックにご協力をお願いいたします。






関連記事

コメント

コメントの投稿

非公開コメント