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国会出席拒まれた、ALS患者の岡部さん 共生社会へ論戦を

ivyアイビー
写真は、アイビー。花言葉「永遠の愛」「友情」「不滅」「結婚」「誠実」

(東京新聞・10/06)

 衆院選(二十二日投開票)では、社会保障制度のあり方が重要な争点だが、障害者政策を巡る論戦は今のところ脇に追いやられている印象は否めない。
昨年、衆院厚生労働委員会で障害を理由に出席を拒否された、筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者で日本ALS協会会長の岡部宏生(ひろき)さん(59)は「人にやさしい社会を実現するために、どのような政策を進めるのか論戦してほしい」と期待を寄せる。 (城島建治)

 「バリアフリーが進めば、障害者は街に出やすくなる。そこで健常者との交流も生まれる」
 岡部さんは、二〇二〇年東京五輪・パラリンピックに向けて、健常者と障害者が一緒に暮らせる共生社会を実現するため、交通インフラなどのバリアフリーを進めるとした安倍政権の方針を評価した。

 一方、障害者の権利を守る障害者差別解消法が一六年四月に施行された後も、障害者に対する差別的対応が相次いでいることについて、岡部さんは「(バリアフリー推進だけでは)お互いの理解は進まない」と指摘する。
障害の種類や程度をその人の個性として受け入れることが、社会の共通認識として必要と訴える。


 自身が国会出席を拒否された経験について「質疑に時間がかかるなどの理由を挙げられ、ショックだった」。ALSなどの難病患者は、医療費負担などが増えているケースが少なくない。
「経済効率性を優先する安倍政権の姿勢を見ていると、私たちは『社会の重荷』と言われている気がしてしまう」


 「障害者が暮らしやすい社会は『人にやさしい社会』。

それは高齢者が住みやすい社会でもある。
どう実現するのか、各党は根本的な論戦をしてほしい」と指摘。
「選挙が終わっても続けてほしい。国民一人一人が考えるきっかけになるはずだから」と訴える。


<国会出席拒否問題>
 衆院厚生労働委員会は2016年5月、入院中の難病患者らにヘルパーの付き添いを解禁するなどの障害者総合支援法改正案を巡り、岡部さんを参考人招致したが、「質疑に時間がかかる」として一転、出席を拒否した。国会運営を巡る与野党対立が背景にあった。批判が殺到し、渡辺博道委員長(自民)が岡部さんに謝罪。参院厚労委は岡部さんが出席して質疑した。

 ALSは全身の運動神経が侵されて筋肉が縮み、次第に動かなくなる難病。岡部さんは声を出せないが、五十音が書かれた文字盤を視線で追い、考えを伝えることができる。本紙のインタビューは、ヘルパーが通訳し行われた。

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