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障害者写真入り「共感看板」設置 マナー違反2割減

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(東京新聞・06/16)
 障害者や介護が必要な高齢者らのための駐車スペース「思いやり駐車場」での健常者の不適正な利用を減らそうと、障害者の写真と感謝のメッセージを入れた「共感看板」を設置した伊勢崎市内のスーパーでマナー違反が減ったことが分かった。
導入を提案した民間団体「バリラボ」の調査では看板の設置後、二割減った。全国的にも珍しい試みだが、効果が実証されたことで今後の広がりが期待される。 (川田篤志)

 看板は縦一・一メートル、横〇・八メートル。車いす利用者と、両足が不自由でつえで体を支える女性の大きなカラー写真を載せ、「空けてくれててありがとう」などの言葉を添えた。本当に必要な人の存在をマナー違反者にソフトに意識させる狙い。

 今回、食品スーパーを展開する「フレッセイ」(前橋市)がバリラボの提案を採用。約十六万円で共感看板を四基作り、伊勢崎市のクラシーズ連取(つなとり)店で五月下旬、思いやり駐車場四台分のスペース前にそれぞれ置いた。
 調査は看板設置の前後二週間、バリラボメンバーが目視で判別した。思いやり駐車場の利用対象は▽障害者▽妊産婦▽要介護1以上の高齢者▽難病患者-。車に高齢運転者マークを張っているが運転者が明らかに元気そうなケースや、車いすの人を描いた「障害者のための国際シンボルマーク」など障害者と分かるマークのない車などをマナー違反車と判断した。
 その結果、利用全体に占めるマナー違反車の割合が設置前は四割(四十三台)だったが、設置後は二割(十八台)に減った。多くは、利用できると勘違いした元気な高齢者だったという。
 またフレッセイによると、平日夕~夜などのピーク時の思いやり駐車場の空き時間が大幅に増えた。店舗入り口近くにあって便利なため、以前は不適正な利用が常態化していた可能性があり、担当者は「看板を紹介する報道もあり関心が高まったからでは」と効果を実感する。

 同社は近く、前橋市内の一店舗でも看板を導入する予定で、担当者は「県内で徐々に広げたい」と意気込む。また都内の大手スーパーから効果などについて問い合わせがあったといい、反響は広がっている。
 「効果が実証されて本当に良かった」と声を弾ませるのは、バリラボ代表で車いす利用者の高橋宣隆さん(42)=伊勢崎市=だ。

 バリラボはフェイスブック(FB)でつながるバリアフリー研究グループで国内外の約千人で構成。米国在住のメンバーが同国で共感看板が二〇一四年ごろに導入され、不適正な駐車が大幅に改善した事例をFBで紹介。今年二月に別の日本人メンバーの働き掛けで大分県内の病院に初めて設置された。

 高橋さんも昨秋以降、メンバーと協力して県内の自治体や商業施設など約十カ所を訪ねたが、看板設置は断られ続けた。今回設置が実現し、効果を上げたことで全国で広がるきっかけになることを願い、「自分も含め、思いやり駐車場が使えずに帰らざるを得ない障害者は多い。本当に困っている人がいることを知ってほしい」と期待した。

<思いやり駐車場> 病院やショッピングセンターなど民間・公共施設では、車いす利用者がドアを全開にして乗り降りできるよう通常より広い駐車スペースの整備が法律で義務づけられている。

 県は2009年、利用対象を広げつつ適正利用を促すため「思いやり駐車場利用証制度」を始めた。利用証を交付し掲示を求めている。協力する県内施設は約830カ所、利用証の累計交付数は約6万5000枚に上る。同じ趣旨の制度がある全国36府県(群馬含む)では利用証の相互利用ができる。

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